身体に触らなくても、おでこに近づけるだけで体温がわかる非接触型体温計が手軽さからとても人気です。
しかし、販売しているものを見ると体温計と表示しているのと温度計と表示しているものがあります。
体温計は温度計の一種でなのでどちらでもよさそうな気もしますが、どうなんでしょう?
気になったので調べてみました。気になった方はご覧ください。
体温計は医療機器
体温計は薬機法で定められた医療機器です。
薬機法(旧薬事法)は正式名は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年8月10日法律第145号)」です。長いので通常は「薬機法」と呼んでいます。長年親しんできた旧薬事法がまだ使われていることもありますが同じです。
この薬機法により体温計は医療機器になっています。逆の言い方をすれば体温計として医療機器の認証がないものは販売できないことになっています。
それに対し、業務用温度計や家庭用温度計など、いわゆる温度計は医療機器ではありません。
非接触型体温計と非接触型温度計は以上のことから医療機器かそうでないかの違いになりそうです。
ここでは薬機法については触れませんので、このような法律があるということだけをお伝えしました。
詳しく知りたい方は「薬機法」で検索すればいくらでも情報が出てきますのでお調べください。
非接触型体温計には医療機器認証番号が付与される
非接触型体温計として販売されているものには医療機器認証番号が付与されています。この認証番号がないものは体温計として国内では販売できません。
非接触型体温計を通販で購入しようと販売ページを見ると、温度計なのか体温計なのかあやふやなものがかなり目につきます。
医療機器認証番号を明記しているものは体温計、明記していないものは温度計として販売しているようです。販売ページに明記されてなくても医療機器認証番を付与されたものもあるかもしれませんが、購入者にはわかりません。
購入する側から見れば人用として販売している非接触型温度計、非接触型体温計は同じものに見えます。しかし法律的には別物です。ややこしい話ですね。
非接触型温度計を選ぶときに注意したいこと
温度計として販売している非接触型温度計で体温を測るときに注意したいことがあります。特に工業用の非接触温度計には気を付けないと危険です。
工業用の非接触温度計にはレーザーポインターが搭載されているものが多くあります。レーザーポインターの指し示す場所を測定しているということが分かるようになっているものです。
これを人に対して測定を行うとレーザーポインターを人に向けることになります。危険なのでレーザービームが発射されるタイプの非接触温度計を体温計としては使わないことが大事です。
できるだけ体温計として販売されているものを使うのが安全ですが、やむを得ない場合は少なくとも人体用と明確にうたっているものでレーザービームを出さないものを選びましょう。
医療認証番号がない非接触型温度計を使って体温を測っても危険はないのか?
実は中国などから大量に入ってきている人用の非接触型温度計はレーザービームの放射はしないので工業用非接触温度計の様な危険性は少ないと思われます。もちろん購入時にレーザービームが出ないこと確認する必要はありますが。
むしろ気になるのは正しく体温が表示できるのかということではないでしょうか?これに関してはそのメーカーの信頼性によるところが多く保証はできません。
他の体温計と併用しておかしな値が出ないことをチェックしながら使うとよいと思います。
これは非接触体温計として販売されているものを使う場合も同様です。
あくまでも表面温度をく測定しているだけなので、それが本当に体温を表しているのかは難しいところです。
なお、体温計として販売している非接触型体温を選びたい場合は、医療機器認証番号の記載を確認すればよいでしょう。
下記のリンクから通販各社にジャンプしますが、非接触型の体温計と温度計が入り混じって販売されています。工業用の非接触温度計(赤外線放射温度計)も売られているので気を付けて下さい。