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Last Updated on 2018年3月16日 by あっぱれ
ほとんど使っていないようなダイヤルノギスが押し入れの隅から出てきました。ミツトヨのかなり古いノギスで505-634という型番がダイヤルの中に書かれていました。
ミツトヨのダイヤルノギスでは一番ランクの下のものです。分解能は0.05mmです。現在のダイヤルノギスの分解能は0.02mm以下になっていました。当然0.05mmの分解能は廃版になっています。精度を上げるための製造コストが下がってきたのでしょうかね。
もう廃版で購入はできないようですが、時折オークションで出ているようです。オークションでに出るということは、まだ使いたい方がいるということなんでしょうか?
とりあえず、今回はせっかく見つけたノギスなので、ちょっとだけご紹介しようと思います。
ダイヤルキャリパー 505-634 外観写真
写真1 赤い厚紙カバーの入れ物です
写真2 プラスチックケースの中に本体と取説、アジャスター
写真3 プラケースの端面に型番がありました。ダイヤルノギスではなくダイヤルキャリパーと呼ぶようです。
写真4 ダイヤル部です
写真5 裏側
写真6 拡げたところ
写真7 手元にあった変更フィルタの外寸を測定
写真8 外寸は54.70mm, 52mmのフィルターなので大寸はそんなものでしょう。
写真9 ラックアンドピニオン
ラックが見えています。細かい歯が沢山見ていますね。ここにゴミが詰まったりすると動きが悪くなり正確に測れないので、ここは常にきれいにして置かないといけません。
屈折望遠鏡のピント合わせもラックアンドピニオンですね。微妙な調整をするのに必要な機構です。ここの精度と強度がポイントです。
写真10 少し開いたところ
写真11 メカ部品だけでできているので美しいです。やぼったいデジタル表示でないのがいい。こういうツールなら愛着がわきます。
写真12 反対側からみたところです。やっぱりアナログはいいですね。どこかアナログ時計とデジタル時計の違いのようなものを感じてしまいます。
ダイヤルキャリパー 505-634 読み取り
ダイヤル1周は5mmで、100等分されているので最小目盛りは0.05mmになっています。
ノギスの端面が15mmと20mmの間にあるときは、
15mm + ダイヤルの読み
ダイヤルには外側と内側に数字があります。
外側は、ノギスの端面が10mm、20mm、30mmなど1の位が0の時に使います。
0 → 1mm → 2mm → 3mm → 4mm → 5mm
この数字が外側に書かれています。
内側は、ノギスの端面が5mm、15mm、25mm、35mmの様に1の位が5の時に使います。
5 → 6mm → 7mm → 8mm → 9mm → 0mm
この数字が内側の数字です。
0から5の間に端面があれば外側を、5から0の間に端面があれば内側の数字を使います。
慣れれば親切な設計だということが分かります。ダイヤル1周で5mm、それが100等分されて読みとるので、分解能は0.05mmということです。
ラックアンドピニオンの歯数を増やせば分解能は上がりますが、それだけ加工精度も要求されます。また、ほこりなどの影響も上きゃすくメンテナンスもより大事になってきますね。
現在ミツトヨのダイヤルノギスの分解能は0.02mmが一番粗いようです。今回のような0.05mmの分解能のダイヤルノギスは時代遅れなんでしょうか?
実際はアッベの原理に反した測定器なのでメーカー保証は±0.2mmとなっています。要は使い方次第といったところもありそうですね。
さいごに
ノギスの世界は結構奥深いです。アッベの原理抜きでは語ることができない面白い測定器です。どんな測定器でも正しく使わなければ正しい測定値は得られませんね。
まだまだ現役で使えるダイヤルノギスです。これからも大切にしていこうと思います。
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